最終小説 『エンディミオンの覚醒』

書名:『エンディミオンの覚醒(上・下)』

著者:ダン・シモンズ

翻訳:酒井昭伸

ISBN: -

刊行年:2002年

価格:-

発行:ハヤカワ文庫

ページ数:-

形態:文庫

ハイペリオン4部作の完結編が『エンディミオンの覚醒』である。

『ハイペリオン』で巡礼に旅立った7人のお話は、『ハイペリオンの没落』で、一旦終わりとなるが、『エンディミオン』では巡礼の7人の一人の娘であるアイネイアーとハイペリオン出身のエンディミオンとの長い旅が始まり、『エンディミオンの覚醒』で旅が終わり4部作の多くの謎が解かれる事となる。

『エンディミオンの覚醒』からいきなり読み始めると何が何だかわからないはずなので、読むなら『ハイペリオン』からをオススメする。

『ハイペリオン』を読めば、その続きが読みたくなり、続きが読みたい気持ちがドンドンとエスカレートして『エンディミオンの覚醒』にまで至る事になるのである。

浦沢直樹の『MONSTER』というマンガ作品がある。

読み始めから読者を引き込み、ラストでどう終わるのか?と期待させるがラストが恐ろしくつまらない(私見です)作品である。

私は『MONSTER』を最初からずっと読んでいて、一体どうなるのか?とワクワクしていたのだがラストを読んで時間を返して欲しいと思った。

浦沢直樹は大風呂敷を広げたはいいが、畳み方がわからなかったから適当に終わらせたという風に私は感じた。

ダン・シモンズのハイペリオンシリーズも大風呂敷は『MONSTER』の比ではないくらいに広げられる、しかし浦沢直樹と決定的に違うところがある。

大風呂敷は一応閉じられるのである、もちろん明かされない謎とか整合性の無い部分もあるけど。

読者を最後まで楽しませるというのはかなり難しい事だと思う、それをこの長い長いハイペリオンシリーズでやってのけてしまったダン・シモンズに拍手拍手。

夢枕獏がこの本(文庫版)の解説で、ハイペリオンシリーズは「最終小説」(それを読むだけで小説の全てを知る事が出来る理想の小説)に近いモノなのではないかと言っているが、私もそれに大いに賛成します。

気になった方はまず『ハイペリオン』を読んでみて、スゲー面白いよ。

既読の私から見ると、『ハイペリオン』をまだ読んでない人は、もし読んだら至福の時間が訪れるのだろうと知っているので、スゲーうらやましい、ああ、いいなー。

もう一回感動したいからハイペリオンシリーズを読んだ記憶が頭の中からなくならないかな~